大学生の頃、
知らない大人の車で高速道路に乗っていた。
その帰り道、
パトカーに追いかけられた。
今思うと、かなり危ない状況だったと思う。
大学生の頃、初めて自分の車を買った。
それが嬉しくて、
カー用品店に行くのが好きだった。
車用品を見ているだけで楽しくて、
「大人になったな」と少し誇らしい気持ちだった。
その時に知り合ったのが、
車に詳しいおじさんだった。
「ライト調整してあげるよ」
「ちょっと整備してあげるよ」
そんな感じで、
親切に車を触ってくれた。
当時の私は
ただの車好きの優しいおじさんだと思っていた。
ある日、夜に呼び出された。
「ドライブ行こう」
大学生の私は
特に疑うこともなくついていった。
高速道路に乗り、
気づけば他県まで行っていた。
途中で
「ちょっと行ってくる」
と言ってどこかへ行くこともあった。
今思えばおかしい。
でも当時は
ただのドライブだと思っていた。
帰り道、
突然パトカーが後ろについてきた。
追いかけられている。
何が起きているのか分からないまま
ただ怖かった。
それでも、家には無事帰れた。
その時、
「もうこの人とは関わらない」と決めた。
それから数年後、
警察から電話がかかってきた。
そのおじさんが捕まったらしい。
そして警察の人から聞いた話では、
その人は「私が好きだった」らしい。
だから何もしなかったんじゃないか、
と言われた。
正直、それを聞いて
少し複雑な気持ちになった。
今振り返ると、
私はあまり「怖い」と感じていなかった気がする。
たぶん、
自分に悪意のある人かどうかを
本能的に感じ取る癖があったからだと思う。
それでも。
今の私から見ると、
やっぱり危ない状況だった。
あの頃の私は、
大学生になって
「もう大人だ」と思っていた。
夜も自由に出歩けるし、
知らない大人とも普通に話す。
でも今振り返ると、
やっぱりまだ子供だったと思う。
私は運よく
何事もなく帰ってこられた。
でもそれは
本当にラッキーだっただけかもしれない。
だから今、大学生になる子たちには
少しだけ覚えておいてほしい。
違和感を感じたら、
その感覚を大事にしてほしい。
そして親の立場になった今は思う。
大学生になると、
急に大人になったように見えるけれど
まだまだ危なっかしい。
だから少しだけ、
遠くから見守ってあげてほしい。
あの頃の私に
「気をつけてね」と声をかけるような気持ちで。
そして、
これから大学生になる誰かにも。



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